痛みに対する考え方の変化
2019/04/18
大阪は心斎橋、本町、新町近く、大阪メトロ四ッ橋駅徒歩すぐ、西区北堀江にあるパーソナルトレーニング・ファンクショナルトレーニング特化型のコンディショニングジム、AWAKES (アウェイクス)の高嶋です。
4月も後半に突入しましたが、今年は統一地方選挙ということで各地で候補者が街頭演説や選挙カーでのアピールなど、普段とは違い、少々街がざわついているように感じます。
今週末の投開票日が終われば落ち着きを取り戻しそうですが、長期ゴールデンウィークや改元でもうしばらくは慣れない日々が続きそうですね。
さて、今回は、最近、私が嬉しいと思った出来事についてお話ししたいと思います。
その出来事とは、「クライアントさんの痛みに対する考え方」の変化です。
つい最近、あるアスリートから「腰が痛くなったのですが、どうしたらいいですか?」と連絡がありました。
このアスリートは定期的にAWAKESでコンディショニングトレーニングを行なっていて、平均的に週1回のペースでジムに来ています。
しかし、ここ2ヶ月ほどは季節的な病気をしたり学校で忙しい日が続き、ジムに来る頻度が少し減っていました。
4月に入りようやく今までのペースが戻ってきた矢先、練習中に腰を痛めたのです。
腰を痛めたことは残念ですが、ここで私が嬉しいと感じたことは、このアスリートが真っ先に私たちに連絡をし相談してくれたことです。
多くの人は腰を痛めたら整形外科か接骨院などの治療院に行くでしょう。
もちろん、それはなんらおかしいことではありません。
病院や治療院では大きな外傷がなければ痛み止めや疼痛のための物理療法・手技による患部の治療が主な対症療法として用いられます。
このように、痛みに対する患部への直接的な介入が従来型の治療の概念です。
しかし、多くの怪我は外的要因によるものではなく、根本的な原因は患部以外の他の部位やカラダ全体のコーディネーション(協調性、調和)の制御不良に起因しています。
このアスリートの場合、誰かとぶつかって怪我をしたのではなく、練習中に起こした動作によって腰に痛みを感じたのです。
もちろん、医師による診察で患部の状態を知ることは大事です。
治療家によって痛みを取り除くことや炎症を抑えることも大切です。
しかし、根本の原因を改善しなければ、また繰り返し腰を痛める可能性は高くなります。
つまり、根本的な完治を達成するためには患部だけでなく身体全体を包括的に考えることが大事になってくるのです。
このアスリートが私たちに相談したことは、本人が少しでも早く回復したいと思うモチベーションに加え、自分の身体について理解し、従来型の治療だけではなくコンディショニングトレーニングのメリットを普段から感じていたからこそ起こした行動であると思います。
コンディショニングトレーニングを通じて、このアスリートの考え方や行動に少しでも良いインパクトを与えられたのではないかと思うと、すごく嬉しです。
このようなことは、このアスリートに限らず、少しずつ私たちが関わるクライアントさんたちに広がっていることを実感しています。
もちろん、私たちが全ての痛みを良くできるということではありません。
私たちは、クライアントさんにとってベストな方法を提案することを第一に考えています。
もし、私たちではわからないことであれば、もっとも適切である専門家(医師や治療家)に診てもらうようアドバイスします。
もし、この怪我が医師の診察を必要とするのであれば、整形外科に行くようアドバイスします。
もし、急性の炎症に対して治療が必要であれば、物理療法が行える治療院に行くようアドバイスします。
このように、適切な提案をするためには、私たちがクライアントさんの状態を知ることが必要です。
そのためには、クライアントさんが私たちに相談できる環境を整えることが非常に大事です。
もっと多くの人の「痛み、身体、医療に対する考え方」に変化をもたらすために、私たちができること、そして課題はまだまだあると強く感じています。
まずは、コンディショニングという概念について知ってもらうこと、そして、少しでも多くの方と信頼関係を築くことが直近の課題です。
そして、包括的な身体のコンディショニング(ケアやトレーニング)を提供できる幅広い知識や確かな技術を備えた人材をもっと増やし、健康に携わる専門家として社会に認知してもらうことが必要です。
もっと多くの人に病院や治療院での治療だけでなく幅広い選択肢があるということを理解していただけるよう、様々な角度から情報を発信していかなければなりません。
前述のアスリートの事例のように、もっと多くの方の「身体に対する考え方」「痛みに対する考え方」「治療に対する考え方」に変化をもたらすことができるように活動していきます。