Periodization
2019/01/12
こんにちは。
大阪の心斎橋、本町、新町近く、西区は北堀江にあるパーソナルトレーニング・ファンクショナルトレーニング特化型のコンディショニングジム、AWAKES (アウェイクス)の高嶋です。
新年に入り早くも10日余りが過ぎましたが、そろそろ普段の生活のリズムに戻ろうとしている頃ではないでしょうか。
AWAKESでも、定期的にトレーニングをしているクライアントさん達が、徐々にこれまでのスケジュールに合わせて来られるようになってきました。
さて、前回、「プランニング」というタイトルでトレーニングを計画的に実施する重要性についてお話ししました。
今回は、そのトレーニングを計画する基本となる考え方をご紹介します。
トレーニングに限ったことではありませんが、計画性を持って物事に取り組むことで目標・目的を効率よく効果的に達成できることは言うまでもありません。
トレーニング計画の基礎となる考え方は「Periodization [ピリオダイゼーション](時期・区分け)」です。
これは、スポーツにおけるパフォーマンスアップや筋力アップを目的としたトレーニング方法として使われていますが、一般的な目標においても応用できます。
例えば、「この時期までにこの体重になる」という目標を掲げたとします。
この時、具体的に数字にすることが大事です。
「3ヶ月後に5キロ体重を落とす」というような目標を掲げるとします。
そうすれば、単純計算ですが1ヶ月に2キロ弱体重を落とさなくてはいけません。
そして必然的に、1週間で500グラム減という目的が生まれるのです。
このように3ヶ月、1ヶ月、1週間という区切りが生まれます。
もし仮に、3ヶ月で5キロ減というゴールが最終目標とすれば、
長期=3ヶ月
中期=1ヶ月
短期=1週間
というように期間を区切ります。
そうすることで、それぞれの期間にそれぞれの目標を設定することができ、その目標を達成できたかどうかを確認しながらトレーニングを進めることができます。
また、短期や中期目標で思ったような結果がでていないとなれば、プランを修正する合図にもなります。
実は、Periodizationが本領を発揮するのは、体の状態に合わせてプランニングできるという点です。
例えば、今まで全くトレーニングや運動をしていなかった人が、突然、100キロでスクワットをしたり、有酸素運動を1時間続けて行うことは現実的ではありません。
それは、まず、物理的、生理的に身体にかかる負荷への対応を考える必要があるからです。
トレーニング効果と体へのストレス反応のバランスが上手く噛み合わなかった場合、思った以上に疲労が溜まって次のトレーニングができなかったり、場合によっては、体の不調(痛みや怪我)に繋がる可能性が高くなるからです。
ですので、先ほどの例では、
1週目は、500グラム減らすのが目標ではなく、まず、「体を大きく無理なく動かせる体づくり」を短期ゴールにします。関節を大きな可動域で動かすことができれば同じ負荷(例:重り)でもそれだけたくさんエネルギーを消費することができます。また、無理な体の緊張を抑制することで怪我をしない体の準備をしっかり行う目的も兼ねています。
2週目も、500グラム体重を落とすことにとらわれず、まずは、エネルギーをより効率よく消費するかにフォーカスし、「心肺機能の負荷を上げること」を短期ゴールにします。有酸素運動が持続的にできるようになればエネルギー消費効率は高まります。
このようにまず体の準備からはじめ徐々に負荷を上げていき、体の反応を見ながら持続的に体重を落としていくように計画を立てます。
4週目は少し負荷を落とします。これは、回復期として疲労の回復や体の不調を整える期間として使います。
こうして、4週を一つの中期的周期として3周期(3ヶ月)のトレーニングプランを立てます。
もちろん2周期目や3周期目はそれぞれの中期的周期目標は変動していきますが、3ヶ月後のゴール(5キロ減)を達成するためのプランニングを行います。
このように、しっかりトレーニング計画を長期、中期、短期に区分け(Periodization)する ことでトレーニングを効率よく効果的に行えます。
この時期、寒さや日照時間が短いため、精神的に運動に対して消極的になりますが、新年ということを生かして、今年の目標を掲げ計画的に行動に移す時期にしてみてはどうでしょうか。
次回は、Periodizationをフィジカルパフォーマンスを上げるためにどのように使うかについてお話ししたいと思います。