多角的と多覚的

2018/11/28
こんにちは!
大阪市西区、堀江、四ツ橋のパーソナルトレーニング・コンディショニングジムAWAKESのトレーナー中原花音です。
今回は、タイトルにある様に「多角的」と「多覚的」について紹介します。
読み方はどちらも「たかくてき」と読みますが、漢字が違うという事はもちろん意味が違います。
皆さんは、この二つの違いが分かりますか?
さらには、違いを説明することはできますか?
私は、今まで考えたこともありませんでした。
しかし、以前高嶋トレーナーが開催した勉強会で「多角的」と「多覚的」について考える機会があり、そこで初めて考えました。
「多角的」と「多覚的」をきちんと理解することで、トレーニングのアプローチ方法が変わったりトレーニングメニューの選択が変わったりし、トレーニングの質の向上にも繋がります。
「多角的」と「多覚的」は様々な考え方がありますが、今回は「トレーニング」においての「多角的」と「多覚的」で説明します。
一言でいうと、トレーニングにおいて「多角的」はアプローチ方法・考え方、「多覚的」は感覚の統合です。
これだけではパッとしないと思うので、例を挙げて説明します。
皆さんは「前転」や「後転」はできますか?
子供の頃はできたのに、今はできないという方も多くいらっしゃると思います。
では、なぜできないのでしょう?
皆さんもご存知の通り、人は「五感」から入力された情報を脳へ伝達し、脳で情報を処理した後、身体で出力・発信します。
最初に情報を受け取るこの「五感」とは、
・視覚
・聴覚
・味覚
・嗅覚
・触覚
の5つに分けられます。
運動においては、特に「視覚」「聴覚(前庭感覚)」「触覚(体性感覚)」が重要視されています。
前転・後転が出来ない理由として、この「五感」が大きく関与しています。
柔軟性や筋力の不足が原因だと思いがちですが、それは「結果論」であり、そもそもの要因ではありません。
「身体が硬いからできない」という方は「なぜ身体が硬いのか」、「床を押す力がないからできない」という方は「なぜ床を押す力がないのか」ということが根本的な要因です。
柔軟性が不足してしまう原因や、筋力発揮能力が低下してしまう原因は、「体性感覚」や「視覚」「前庭感覚」にあります。
(※ここに関しては、後日改めて紹介します)
・身体が地面と接している情報入力が正しく脳に伝達されない、脳で正しく処理できない(体性感覚)
・視野が狭いことで身体が不安を覚え筋緊張を起こす(視覚)
・前庭感覚の不活性によるバランス能力の低下から筋緊張を起こす(前庭感覚)
など、これらが「多覚的」にみた要因です。
そして、これら「多覚的な要因」を改善する為に「多角的」な視点からアプローチします。
・グランディング(地面の上を転がる)をする
・関節を最大可動域で動かす
・周辺視野や瞬間視野のトレーニングをする
・柱の上を歩いたり、目をつぶってバランスをとったり、回転したりする
・逆立ちをする
・重りを引いたり押したりする
など、「多角的」に様々なアプローチをし、「多覚的」な感覚の不整を改善していきます。
つまり、「多角的」と「多覚的」を全く別のものと捉えるのではなく、「多覚的」な感覚の不整を解決する為に「多角的」なアプローチを行うという2つの「たかくてき」のコンビネーションが重要です。
そして、それぞれの「たかくてき」な視点や考え方を拡大させる必要があります。
「多角的」なアプローチ方法が少ないよりも、よりたくさんのアプローチ方法を持っている方が様々な要因や原因に対して対応でき、質の高いトレーニングを提供することが出来ます。
その為には、「多覚的」な視点が出来るだけ正確でなければいけません。
根本的な原因をより正確に分析することができなければ、いくら「多角的」に様々なアプローチができても結果には繋がりません。
トレーニングにおいて、「多角的」と「多覚的」それぞれの視点や考え方の拡大とコンビネーションが重要です!
少し難しい話しになりましたが、私たちはこのように様々な観点を持ちながらより良いトレーニング提供が出来るよう取り組んでいます!