リ・アクション
2018/11/20
こんにちは。
大阪は、心斎橋、本町、新町近く、西区は北堀江にあるパーソナルトレーニング・ファンクショナルトレーニングを提供するコンディショニングジム、AWAKES (アウェイクス)の高嶋です。
今日はトレーニング中によく使う英語について、トレーニングと関連付けてお話ししたいと思います。
今日の英単語は「リアクション」「Reaction」です。
皆さんはこの単語を聞いた時にどのように思われますか?
ドッキリ番組で、お笑い芸人さんが仕掛けに対して面白い事をするなんてことを想像された方も少なくはないかもしれません。
感じ方はいろいろあると思いますが、状況や場面、環境によって「リアクション」の意味のとらえ方は少しづつ違うかもしれません。
では、「Reaction」を直訳してみましょう。
ある辞書によると「反応」、「応答」、「反感」、「反発」、「態度」、「印象」とあります。
もう少しこの英単語を分解して意味を探ってみましょう。
「Reaction」は「Re」と「Action」に分けることができます。
「Re」は接頭辞で「反対の」、「後ろの」、「退く」、「再び」などの意味を持ちます。
「Action」は名詞として「行動」、「活動」、「行為」、「ふるまい」、「実行」などの意味があります。
ですので「Reaction」は、「ある行動に対して反応し行う行為」という意味を持ちます。
フィジカルトレーニングにおいて、「リアクション・トレーニング」は良く行われますし、あまりトレーニングについて詳しくない方でも一度は耳にしたことがあると思います。
「リアクション・トレーニング」とは、ある刺激(行動要因)に対して瞬間的に反応し自発的に何らかの行動に移すトレーニングのことです。
では、リアクション・トレーニングで何を良くするために行っているのか。
それは、刺激に対していかに素早く(時間)正確に行いたい動きが行動に出せるか(動きの質)を高めることです。
多くの場合、時間の尺度、すなわちリアクション・タイムにのみフォーカス(注目)してトレーニングを組み立てる傾向がよく見られます。
これは、時間という尺度が誰もが簡単に理解でき使いやすいものであるからです。
しかし、リアクションタイムにフォーカスするあまり、時間と同等に大切である、「動きの質」をないがしろにしている状況が多く見受けられます。
また、リアクション(反応)する為に必要な刺激(行動要因)においては、その種類や質が粗末に扱われている事がよくあります。
ここでいう刺激とは、視覚刺激、聴覚刺激、感覚刺激などがあります。
リアクショントレーニングにおいて多く用いられる刺激は聴覚刺激です。
聴覚刺激の代表的なものと言えば、「ピーッ」という「笛」ですね。
「ピーッと笛が聞こえるとダッシュする」みたいな事はスポーツの世界では良く行われていますよね。
ここで重要なのは、この笛が実際のスポーツにおいてどのくらい実践に近い刺激であるかどうかという事です。
ほとんどの場合、実際の試合では笛は審判が鳴らすものであり、笛が「ピーッ」となる時は、反則行為などが行われプレーがストップする時ではないでしょうか。
ですので、笛に反応して行動を起こすリアクショントレーニングはそもそも実践的ではなく、ファンクショナルトレーニングの観点からは大きく逸脱している事になります。
逆に陸上や水泳の様に音に反応して行動を起こす競技もあります。
この場合、笛などの聴覚刺激による行動要因は実践に近いと言えます。
スポーツや競技特性、選手個人の特性などによってリアクショントレーニングは様々であり、工夫しなくては良いトレーニングになりません。
それどころか、逆効果になる恐れすらあります。
次回は、どの様な刺激(行動要因)が効果的か、また、どの様な動きの質(反応行動)を求めて行くべきかについてお話したいと思います。