こんにちは。
大阪は、心斎橋、四ツ橋、堀江にあるパーソナルトレーニング・コンディショニングトレーニングジム、Awakes （アウェイクス）の高嶋です。

突然ですが、皆さんは普段、どれくらい「人の動き」を意識的に見ていますか？

ほとんどの方が「全く意識していない」とお答えになるかと思います。

私は、職業上、人の動きは気になって普段からよく観察しています。
道端で「足上げずにすり足で歩くなー」、信号待ちで「右脚重心で立ってるなー」など。

先日、トレーニング中にあるクライアントさまが興味深いお話をされました。

このクライアントさまは中学生の時から数十年通われている、中華のお店があるそうです。
その、中華屋さんはカウンター越しに調理場が見える、オープンキッチンだそうで、
大将が一生懸命に料理されています。
数十年と行っているお店にもかかわらず、
その大将とは一度も一言も話したことがないのに、お互い誰かはわかっている、
そんな不思議で素敵な関係があるのだとか。

ある日、いつものように店に入り、注文を待っている時、
ふと、その大将の料理をする姿を見て思ったそうです。

「あの人、何十年も毎日ずっと中華鍋振ってるけど、腕とか肩とか痛くならんのやろか」と。
「あんな重い中華鍋、毎日毎日、よう振っとんなー」と。

（※画像はここで登場する店とは関係ありません）

いつもは注文した料理をただ待っている時間、
その日は大将の料理をする姿を意識的に観察されました。
そして、気付いたこと、

「足腰使って鍋振ってるやん！」

そう、鍋をリズミカルに、脚の屈伸動作と腕で円や八の字を描くような動作で、中華鍋を振っていたことに気付いたそうです。

このエピソードを聞いて、ふと、私が思ったこと。

一つ目は、鍋をただ振る単純な動作も、実は、複雑にいろんな動作が連動していること。
特に、スクワット（脚の屈伸）動作が大きく腕、手首の負担軽減に貢献していること、
それが、あの重い中華鍋を毎日何十年と振り続けられる理由だということ。

二つ目は、この話をしてくださったクライアントさまが、普段の生活シーンでも動きについて無意識に考えていること。

このことは、私たちAWAKESのトレーナーにとってとても嬉しいことです。
私たちはAWAKESでは、パーソナルトレーニングのセッションで、トレーニングをしながら
「これはこうだからこういう動きのトレーニングなんです」と説明しながらトレーニングをしています。

私たちは、トレーニング自体を覚えていただくことを望んでいなく、
あくまで、「この動きがこうなればこの部分がこうよくなる」、
もしくは「この関節がこう動けばこの動きがよくなる」と
クライアントさまご自身が具体的にカラダと動作の構造について少しでも考えて理解していただくことを望んでいます。

この中華屋さんの話、大将が中華鍋を振っている動作について、クライアントさまがふと気付き疑問に思うこと、そして、答えを考え導き出す、そのことが私たちトレーナーにとってはとても嬉しいことなんです。

トレーニングを通じてカラダを変える、良くすることはもちろん、
クライアントさまの普段の生活の質、スポーツシーンでのパフォーマンス向上のために、ご自身のカラダについての「考え方」や「カラダの使い方」について少しでも興味を持って頂き、自分で気づくことができるような、教育的観点からもクライアントさまをサポートできるパーソナルトレーニングを提供する、それが、私たちAWAKESが大切にしていることです。

皆さんも、オープンキッチンの中華屋さんに行ってみて、中華鍋を振る姿を観察してみてはどうでしょうか？笑

ちなみに、私は、次の日に北堀江にある中華屋さんに行って観察させていただきました。
もちろん、おいしい酢豚付きで。　笑