思いをこめて
2020/12/10
こんにちは!
大阪市西区北堀江、四ツ橋駅・心斎橋駅近くにあるコンディショニング、ファンクショナルトレーニング特化型のパーソナルジムAWAKESの田中です。
今回のブログは先日ふと何気なくつけたテレビでつい見入ってしまい、そこから感じたことを書きたいと思います。
その番組は、様々な職業の方のバックステージ、つまり裏側を密着するというものなのですが、その日は高所清掃員の方の裏側を密着していました。
まず高所清掃員とは名前の通り、ビルなどの高い建物の窓拭きや壁の清掃をする仕事で、ビル街ではたまに見かけますよね。
今回はそんな高所清掃員の田口さんと相方の箕輪さんのお二人が年に一度行っている、牛久大仏の清掃をする回でした。
牛久大仏とは、茨城・牛久市にある全高120mで高さが世界一の青銅仏象であり、これまでビル清掃を3000件以上請負っている清掃歴30年の田口さんは、なんとそのうちの25年間も牛久大仏の清掃を手掛けてきたそうです。
しかし、業務内容はとても過酷なものでした。
まず重さ20キロの高圧洗浄機、命綱に使う長いロープや洗浄用の水などを含めた約150キロの荷物を二人で大仏の上まで運ばなけば行けません。
胸の高さにあたる展望台までは大仏内部のエレベーターを使えますが、それより25m上の目の裏側まではエレベーターがないため、なんとその荷物を持ってらせん階段で上がっていました。
しかもこれが一回で運べないため4往復するそうです。
田口さんは今年で50歳なのだそうですが、私にはとても考えられません。
そしていよいよここからが本番の大仏清掃となるのですが、大仏の目の裏側から垂らしたロープにブランコを取り付け、 座りながら高圧洗浄機とブラシを使って目のまわりの汚れを落としていきます。
命綱があるとはいえ、地上から100m以上も高いところで小さなブランコに座るというは私はとても考えられませんでした。
さらに今回、大仏完成以来の28年間一度も手付かずだった右耳の清掃では、早朝に降った雨の影響で移動の際の足場が滑りやすかったり、長年こびりついた鳥のフンなどの汚れがなかなか落ちず、このままでは運んできた水だけでは足りないかもしれないという事件も発生しました。
もう見ている側の私がヒヤヒヤしてしまい、どうなるのだろうとついつい見入ってしまいましたが、田口さんが最後まで諦めずに必死で清掃に取り掛かる姿がとても響きました。
近年様々な機械やロボットが発明され人々が手作業で何かをするというというのが減ってきていますが、今回私は田口さん達が清掃される姿を見て、手作業でされているからこそやりがいがあり、仕事そのものに思い入れが生まれるのではないかと思いました。
そして今回の清掃の仕事だけでなく、どんな仕事にも最後は人の手で思いを込めることが大切なのだと感じました。