Periodization 2
2019/01/22
こんにちは。
大阪の心斎橋、本町、新町近く、西区は四ッ橋駅すぐ北堀江にあるパーソナルトレーニング・ファンクショナルトレーニング特化型のコンディショニングジム、AWAKES (アウェイクス)の高嶋です。
1月もあっという間に3週間が過ぎ、年末年始の慌ただしさもようやく落ち着いてきた頃ではないでしょうか。
さて、前回、「Periodization(時期・区分分け)」のお話をしました。
その中で、しっかりトレーニングを計画的に、長期、中期、短期に区分け(Periodization)する ことでトレーニングを効率よく効果的に行えるということをお伝えしました。
今回は、Periodizationを「基本的なパフォーマンスを上げるためにどのように使うか」についてお話ししたいと思います。
トレーニング論では、
長期周期 = Macro Cycle
中期周期 = Meso Cycle
短期周期 = Micro Cycle
と区分けしてトレーニングの計画を組み立てます。
数学や経済学でも使われる
Macroとは、大規模な、大枠で
Microとは、極小の、最小の
と言う意味です。
これに化学などで使われる
Meso 、中央、中間、連結という意味のMeso Cycleを合わせて、
トレーニング用語として長期、中期、短期周期を表します。
周期を時間軸で区分化する事でそのトレーニングの意図、目的、効果などを周期ごとに(定期的に)検証(計量化)したり、次の周期の計画を組み立てるのに反映させることが最大のメリットです。
たとえば、テニスをやっているアスリートがいたとします。
長期のゴールは全国大会で優勝することとします。
そうすると、長期的には、今より全ての要素においてパフォーマンスアップが必要となってきます。
では、中期では、向上しなくてはいけないそれぞれの要素においてそれぞれのゴールを設定しそれに取り組みます。
しかし、それぞれの要素にはより必要とするものとそうでないもの、優先順位が高いものと低いものがあります。
たとえば、その選手にとって最も必要とすることや弱点と思われる要素がスタミナ(持久力)だとします。
中期周期では他に強化したい(例えば筋力や瞬発力といった)要素よりも持久力により時間を割いたり周期回数を増やすことで最も必要とする、言い換えれば、最も強化すべき要素を長期的に強化していけるのです。
短期周期では、それぞれの課題要素により特化したトレーニングを取り入れます。
例えば、中期周期の目標が持久力アップの周期の時、持久力ばかりのトレーニングを行なっているだけでは、他の能力アップにはならず、全体としてのテニスの向上とは言えないからです。
中期周期は3から6週単位で組み立てますので、例えば1ヶ月間ラケットをまったく降らずボールを打っていなければ、その能力は維持できなくなります。
ですので、中期周期のうちの1週間はラケットを持つことやコートでボールを打つ練習を強化した日があってもいいわけです。
これに、持久力を組み合わせて、ラリーを多く取り入れたトレーニングをやってもいいわけです。
このように、ピリオダイゼーションを用いたトレーニングは、パフォーマンス向上にとって有効に使うことができます。
同じトレーニングをマンネリ化してやっていて能力の向上がみられない現場を数多く見てきました。
日本ではまだまだトレーニングにおいて計画的にトレーニングを行なっている、もしくは、そのトレーニングを評価、再評価して変化させていく総合的なアプローチが取られていない現場が多くあると感じています。
少しでも、効率よく効果的にトレーニングを行うために、ピリオダイゼーションを用いたトレーニング計画を取り入れてみてはどうでしょうか。
次回は、Periodizationの本質である、「ピークパフォーマンス」の観点から考えた「Periodizationの応用」についてお話しします。